若だんなシリーズ

上で紹介した「つくもがみ貸します」の畠中恵が,日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した「しゃばけ」がドラマになるそうだ.
公式ページ(しゃばけ倶楽部~バーチャル長崎屋~ | 新潮社)をみてたら,情報を見つけた.


11月24日(土)9時から
フジテレビの土曜プレミアム
出演は手越祐也谷原章介高杉亘、他だとのこと.
http://wwwz.fujitv.co.jp/shabake/index2.html


しゃばけ」は,江戸の大店「長崎屋」の一人息子で,超病弱で超溺愛されてる若だんな「一太郎」を主人公とした,若だんなシリーズの1冊目.
一太郎の周りには妖が大勢いて,賑やかな様子.若だんなも昔から妖を見ることができ,彼らと仲良く暮らしていたが.偶然であった殺人事件を解いていく.推理小説
最も彼を溺愛している手代の佐助と仁吉(本当は犬神と白沢という妖)や,「きゅわきゅわ」叫び続ける小鬼の家鳴などのキャラクターも魅力的だが,彼ら妖は人とは異なるコトワリで動くため,常識的な一太郎が頭を痛めることもあるというのが,面白い.


しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」「おまけのこ」「うそうそ」「ちんぷんかん 」と続くなか,一太郎は少年(しゃばけの時にかぞえで17歳)から成年と成長する様も見られる.「つくもがみ貸します」の主人公でもそうだったが,この作者はしっかりした利発少年が人とは異なる価値観の世界の住人(妖やつくも神)と関わりながら身近な謎を解いていく中で成長していくというのが好きなのかもしれない.現代物でも大学生の政治家事務所の事務員が持ち込まれる謎を解くという「アコギなのかリッパなのか」も似た構造が見られるし(妖と一緒にするのは政治家に失礼かもしれないが).


どうやってドラマ化するのか(VFXとかいうのでやるらしいが)楽しみだ.

しゃばけ

しゃばけ

ぬしさまへ しゃばけシリーズ 2 (新潮文庫)ねこのばば しゃばけシリーズ 3 (新潮文庫)おまけのこ しゃばけシリーズ 4うそうそ しゃばけシリーズ 5ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6
アコギなのかリッパなのか

アコギなのかリッパなのか