競争

http://www.asahi.com/national/update/0308/OSK201003070116.html
を読んで.
大阪府が私立高校に助成金を出して公立高校と生徒獲得数を競わせることを考えているらしい.

競争の種類は色々あるなと思う.
「競争を重視する制度の中では、経営的に成り立たない学校は倒れても仕方ない」
とか
「募集定員の何割を下回れば公立は撤退、と決めておかねばならない。良い学校が残ればよい」
とかあるので,競争の指標は生徒獲得率らしい.

で,問題は良い学校が残るのか?ということ.もちろんそのためには良い学校が定義されなければならないが.経営的に成り立つ学校が良い学校ならば単純でよいのだけど,進学率の話とかあるのでそれ以外の良さというのが想定されているらしい.


大阪も高校教育も学校経営もきちんと知らないが,退場しなくても良さそうで知事が望んでなさそうな学校を元高校生だった経験から考える.

  1. お金がかからない(制服等ない.無料給食ありなど)
  2. 誰でも入れる(受験無し.受験料無しなど)
  3. 誰でも続けられる(バイトok.というかバイト優先ok.進級・卒業楽.引きこもり対策ありなど)

要は学校・生徒双方が教育機関としての役割を最低限に抑えることをテーマにした学校.アウトプット(結果として高校・生徒が得られるもの)は少ないかもしれないがインプット(支出)を減らすことで結果的にコスパが良くなるように.
あとは留学生関係でうまくやれれば,一定のニーズがありそうだと思う.将来的なことはともかく高校3年間を生活することを重視する人や学校教育を重視しない人とかに.実際中卒求人は高卒求人より少ないし.ただ問題はそのニーズが大阪でどれくらいあるかということ.
まあ,募集人員を見積もれれば,退場にはならんのではないかと思う.
しかし,我ながら子供が考えるような案だな.


うちの父親は東京で「高校間の格差をなくす」政策がとられたくらいの人で「あれは駄目だった」と言っていた.京都で似たような政策がとられたことも京都の人は「アレは駄目だった」と言っていた.2人の話を聞いて思ったのは,大阪の人が後でどういう評価をするかはわからないが,一度変えて駄目になると元に戻すのはとても年月がかかると言うこと.今回のは逆(で良いのかな)パターンのようなのでどうなるかはわからないが.
高校側に競争を促せば現役・将来の生徒にも影響が及ぶし,特に現役の中学生あたりには混乱自体が悪く働く可能性もある(受験が相対的な競争であることを考えれば,見積もりも大事なこと).混乱無く進むことを祈る.