ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」

ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」を読了.
長編近未来SF小説
ホーガンのデビュー作でシリーズものの第1作.
ハードSFというジャンルでは古典的な名作だそうだ.


近未来,宇宙に目を向けた地球人たちが,月で発見した男性死体.
5万年前に死んだらしいこの死体は,高度な科学技術を用いた宇宙服を着て,肉体は人類とそっくりだった.
彼は何者?
何故,月で死んでいたの?
何故,我々とそっくりなの?
地球では研究者たちが彼が持つ多くの謎を解こうとする.


全く知らないもの,大きな謎と戦い翻弄される研究者たちが本当にわくわくして楽しそうで良い.
作者はこういう謎やそれに対する研究が好きで好きでたまらないんだなと感じられる文章.
描いている中身はほとんど解らんが,こういうオタクって感じは好ましく感じた.


ただ,ストーリーの中の地球は科学技術が高まった結果,資源が豊富になり,紛争が無くなったというのだが,なんかそこら辺がナイーブすぎる感じがしてひっかかった.70年代の作品と言うことなんで時代かも知らん.
ラストもちょっと微妙.でもそれはシリーズものだから,最後まで読まないといえない気がする.

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

で,タイトルが何か訊いたこと有るなと思ったら,これだった.