仁木悦子「猫は知っていた」

仁木悦子の処女作「猫は知っていた」を読了。

高校時代、古本屋で50円で購入したものを再読。作家として初の乱歩賞受賞作品で当時は作家が病弱な女性であることで話題になったそうだ。


仁木悦子・雄太郎兄妹が主人公で彼らの下宿先で起こる殺人事件の話。
仁木兄妹が下宿先の箱崎医院に引っ越しする。医院のはなれには、院長、夫人、医学生の長男、幼稚園の長女、夫人の姪、夫人の母親の院長一家がいる。引っ越し早々入院患者の平坂と夫人の母親が行方不明になるという事件を始まりに連続殺人事件が起こる。仁木兄妹は捜査を開始し…


昭和32年発行の作品なため、所々分からない箇所があったが(防空壕とか)、古い話だということさえ頭においておけば取り立ててツマるところがなかった。そういう意味では、とてもフェアな作品で真っ当なミステリだと思った。