拓未司「禁断のパンダ」

拓未司の「禁断のパンダ」を読了。
第6回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。


神戸の新進気鋭のシェフ、コウタが妻の付き添いで木下の結婚式に行く。結婚式の食事で木下の祖父であり有名な料理評論家でもある中島と知り合う。一方、結婚式の翌日木下の父が行方不明になり木下の父のもとで働いていた男の刺殺死体が発見される。コウタはこの事件に巻き込まれ…


読んで、料理が好きな作家さんなんだなと思った。料理の場面が本当に楽しそうに書いていたから。
これはたぶん「グルメを料理する十の方法 (カッパ・ノベルス)」のようなグルメミステリというジャンルだと思うのだけれども、グルメが主でミステリが従の感じがした。それは、落ちが隠されていないというか、途中から、ああ来るのねと思いつつ読めてしまったから(そして、来たから)。ミステリ部分がもっと少なければ、ホラーになっていたかもしれないと思った。

禁断のパンダ

禁断のパンダ